保育園には、保育士以外に看護師の設置が義務付けられています。病院などの医療施設と異なり、夜勤が無く定刻に退勤できるというメリットがあるので、介護や子育てに忙しい看護師には保育園が一定の人気がある職場だと言えるでしょう。看護師は園内の衛生管理に留意し、ノロウイルスやインフルエンザなどの感染予防に努めなければなりません。また、誤嚥や誤飲などの事故についても保育士への教育を徹底し、事故防止に力を注ぎます。

看護師は、生後間もない0歳から年長の5歳までの園児の健康管理の職務を担いますが、担当は0歳児になることが多いと言えるでしょう。最も免疫力の低い0歳児を担当することにより、重篤化するリスクを回避することができます。それから、看護師は常に園児の身体の変化に注意して、家庭でのDVやネグレクトなどによる被害を園児が受けていないかチェックすることも欠かせません。園児の身体に虐待の痕が認められれば、園長に報告して行政機関への通報を求めることになります。体調不良を訴える園児がいる場合は、応急手当をして保護者へ引き取りを依頼するか、医療機関への搬送を行うか判断を求められることもあるでしょう。看護師は保育園で唯一の医療従事者という立場なので、園児の傷病については重責を負うことになります。特に、誤嚥など重篤な事態に陥った場合、現場にいた看護師が適切な対応を行ったか問われることが多く、場合によっては被害を被った園児に対して損害賠償責任を追及されることもあり、緊張感を持って仕事を行うことが必要です。